お節料理 Part3

2009 1/4

あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回は、お節料理の話をすこし。

お節料理には、新しく迎える年が良い一年となり健やかに暮らせますようにと、多くの願いが込められています。(例えば、腰の曲がる年齢まで健康に→エビ料理、まめに暮らせるように→煮豆、喜ぶことが多い一年に→昆布巻き「よろこんぶ・・から」など)。また、地方によっては、その土地の産物を盛り込み、時には、日頃なかなか口に出来ない贅沢な食材を使って作り上げられます。まさしくハレの日のお献立です。

そんなお節料理、昔の子供達にとっては、一年一番のごちそうだったにちがいありません。でも、残念ながら、最近の子供にとってお重は、そんなに大好物の詰まった玉手箱ではないようです。 煮豆や野菜の煮物などは、日頃、彼らが好んで食べるハンバーグや唐揚げと言った味わいとは対極にあり、贅沢なお料理に思えないようです。お重に入っている楽しさから多少は箸が延びますが、やっぱり大人好みの地味な味わいで、数品手を付けると、結局、エビはエビフライの方がおいしいのに。きんとんはスイートポテトの方が、と言うことになりがち。

そして、子供達が食べないから・・・とがんばって作っても残ってしまうお節に、母達は、制作意欲をそがれてしまう・・と言う残念な結果になると言う話も耳にします。お節が食べきれなくて残ってしまうのならほんの数種、家族が好きな物だけ用意して元旦にいただくだけでもいいじゃないでしょうか。ちなみに私の祖母が戦前に作っていたお節には、定番の物にプラスして、日頃贅沢でなかなか口にできなかったハムやソーセージが入っていたとか(70年ぐらい前の話・・)・・

そう、伝統にがんじがらめにならず、家族が喜ぶごちそうを詰めるのも又お節の楽しみだと思うのです。それよりも食べ物だけがお正月行事ではないと言うことも大切なのではとも思います。日本人に生まれたのだから、「身の回りをきれいにし、新たな気持ちで新年を迎える」事こそがお正月の意味だと言うことを子供達に伝えたいのも事実。

要するにお正月は、昨年のいろいろをリセットするなによりよいタイミングだと言うこと。新しく来る年が、災い無く、健やかに過ごすためになされる準備だと言うことを。お正月は年が明けてお節やお餅を食べ、お参りするだけのことではなく、家を守る神様をお招きして過ごす数日間だと伝承された日本の大切な風習だと言うこと・。何より、新年をいい年にするための準備こそがお正月の用意だと言うこと。そして気持ち新たに、いい年を送るため、しゃんと背筋を正し、前向きになるタイミングこそが・・お正月なだと・・・。 

何十年後 今の子供達が大人になっても、つつがなく新年を迎えられることを祈って・・今年一年皆様にとって、どうぞ良い年となりますように。

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