フルーツを料理に使おう!

デザートやお菓子以外の料理に果物を使うことに、少しばかり抵抗があるでしょうか? 酢豚に入れたパイナップルやポテトサラダに入れたりんごが今ひとつピンとこなかったという人は、ある年代以上、特に男性に多いような気もします。でも今、料理にフルーツを使うことは、かなりポピュラーになってきています。

料理にフルーツを使ういちばんの魅力は、ほのかな甘み、ジューシーさなど野菜にはない特徴が加わることで、見た目が華やかになるうえ、味の奥行きも豊かになること。和食では味に深みを出すために砂糖を加えることがありますが、ヨーロッパの料理でこの役割を果たすのはもっぱらフルーツ。フレッシュのままでもドライにしたものでも、果物の自然な甘みを生かした料理は、実はとてもたくさんあります。

みなさんにおすすめなのは、ちょうど今から秋にかけて続々と出てくるフルーツです。桃、ぶどう、いちじく、プルーン、柿、そして洋梨。これらのフルーツは、香りも甘みもいわば少し派手めないちごやオレンジなどと違い、ほのかな甘みで優しい味わいなので、他の素材とも合わせやすいのです。

気軽に試すなら、まずはサラダで。すっかりおなじみになった桃とモッツァレラのサラダは、いちじくや洋梨に変えてもおいしく召し上がれます。生ハムやチーズの塩気ともぴったりなので、たとえば、柿と生ハムのサラダ仕立てなどもいいですね。左の写真は、柿と洋梨を塩とビネガーとオリーブオイルでマリネしたシンプルな前菜です。

同じくいちじくや洋梨は、バターでソテーして肉料理の付け合わせにしても素敵。右の写真はもう少し手間をかけ、ポークフィレ肉を洋梨のクリームソースで仕上げた一皿です。ぶどうやプルーンはフレッシュでもドライでも、肉料理のソースをおいしくします。
和食にぴったりなのは、柿やいちじく。食べやすく切って白和えや胡麻和えにすれば、ちょっとおしゃれな箸休めになります。

そんなふうに、フルーツをもっと料理に使ってみたら、きっと季節感を堪能できる新しいお気に入りメニューになりますよ。

8月の最新情報

Category: What's New?

厳しい暑さが続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。
月に一度、上田淳子の活動の最新情報をまとめてお知らせしています。

雑誌掲載
7月25日発売『暮しの手帖』8-9月号(暮しの手帖社)
特集「ちゃんと食べてゆくために」(頑張りすぎてしまうお母さんへ)
8月7日発売『ミセス』9月号(文化出版局)
特集「旬到来!秋の魚」で、さば缶を使ったレシピをご紹介しています
8月21日発売『きょうの料理 ビギナーズ』9月号(NHK出版)
「ハレの日ごはん」連載中!
TV出演
8月21日 NHK「あさイチ」出演予定。フルーツを使ったお料理をご紹介します

イベント
8月27日 阿佐ヶ谷コトラボにて料理レッスン開催「白ワインと和テイストの小さな料理」
詳細はこちらをご覧ください

今月より、最新情報のお知らせを月初めに1回、
食にまつわるエッセイの掲載を月半ばに1回、というサイクルでお届けします。

次回の最新情報のお知らせは9月初めの予定です!

夏の和食にひと振り! ナンプラーの威力

例年よりは涼しい日が続いていますが、これからやってくる猛暑に備えて、夏をのりきるおすすめ食材の話をもうひとつ。

ナンプラー(ニョクマム、魚醤)を買ったけれど、生春巻きのたれくらいしか使い道がなくて、冷蔵庫に余らせている人は多いのではないでしょうか。実は私もそうで、アジアのごはんは好きですが、かの国々を旅する機会が多かったり現地の食事を詳しく知っていたりするわけではないので、あまりたくさんの使い道を思いつけませんでした。でもある暑い日に、もしやと思ってしょうゆの代わりに使ってみたら、あの独特の香りが蒸し暑い気候とシンプルな和食にけっこうフィットすることがわかったのです。

瓶に鼻先を近づけるとかなり特徴的な香りがするナンプラー。何にでも使うのはちょっと……と敬遠しがちですが、思い切って使ってみると、こんなにいろんなものに合うとは! と驚きです。ナンプラーを入れてみてもしピンとこなかったら、酢や砂糖で酸味や甘みを足しましょう。それでもバランスが悪かったら、唐辛子をプラス。そう、みなさんご存じの、生春巻きのたれの組み合わせです。たとえば、きゅうりとわかめとちりめんじゃこの和え物を、三杯酢や二杯酢の代わりに、このたれで和えてみてください。このナンプラーだれをアレンジしたつゆと、たっぷりの薬味で食べる素麺も絶品です。鶏や魚の唐揚げにレモンやポン酢のようにかけるのもおすすめ。これを葉野菜で巻けば、ちょっとしたアジア風のごちそうになります。

ナンプラーは加熱してもコクが出ておいしいので、炒め物や汁物の味付けにも使ってみましょう。難しく考える必要はなく、いつもしょうゆや塩を入れるところを、ナンプラーに変えるだけ。ここでも、酢と砂糖と唐辛子を脇に控えさせ、バランスをみながら加えていくのがコツ。単体よりむしろ、他の味を加えることで本領を発揮できる調味料といえるかもしれません。ナンプラー味の甘酢炒めなんて、食欲をそそりますね。アンチョビと同種の魚のうまみがあるので、野菜をたっぷり食べられるし、オリーブオイルやバターと合わせても意外なほどしっくりきます。

昨今の日本の夏の暑さは、ほぼアジアの熱帯エリア級。ナンプラーの秘めたる可能性を気軽に試しながら、いろいろな料理に活用すれば、日々の食卓がもっと楽しくなると思います。そうなれば、1瓶なんて1シーズンであっという間に使い切ってしまうかもしれませんね。

最新情報、7月15日号

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7月も半ばとなり、梅雨明けが待たれる季節ですね。
月に一度、上田淳子の活動の最新情報をまとめてお知らせしています。

雑誌掲載
7月9日発売『栄養と料理』8月号(女子栄養大学出版部) 
特集「みずみずしいフルーツたっぷり つめたいおやつ」
7月12日発売『HERS』8月号(光文社)
特集「長い夏をやり過ごす」で、我が家の夏のやり過ごしごはん(誰もが知っている、ある作りおき料理の裏技)を紹介しています
7月21日発売『きょうの料理 ビギナーズ』8月号(NHK出版)
「ハレの日ごはん」連載中!
8月1日発行 読売クックブック『ひとりで作れる夏休みごはん』(読売新聞購読者向け料理ブック)

TV出演
8月21日 NHK「あさイチ」の出演が決まりました。詳細は追ってお知らせします。

来月より、最新情報のお知らせを月初めに1回、
食にまつわるエッセイの掲載を月半ばに1回、というサイクルでお届けさせていただきます。

次回のお知らせは8月1日の予定です!

香りと香りをぶつけ合う。夏のハーブの使い方

6月の前半、1週間ほどフランスに滞在してきました。フランスでも夏になると、国内の地方でいえば南仏、海外なら北アフリカや中東、東南アジアなど、暑い土地の料理を楽しむことが多くなります。

これらの料理に共通するのは、ハーブがふんだんに使われていること。ほとんどのハーブの旬は夏で、どんどん収穫できるためか、この季節になると市場やスーパーマーケットには、まるで花束のようにまとめられたさまざまな種類のハーブが並びます。こんなにたくさんどうするんだ?という量ですが、そんなハーブのブーケを全部使い切れないかというとそんなことはなく、葉っぱはちぎって、茎はざくざくと刻んで、かなり多めの量を料理に入れて楽しむのです。そんな彼らのやり方を見ると、これが本来のハーブの使い方なんだなと気づかされます。そしてこのやり方を見習って料理を作ってみると、日本の蒸し暑い夏にも合う、新しいおいしさが発見できます。
たとえば、たっぷりのバジルやパクチーを丸ごと茎まで(ときには根っこまで)刻んで、炒め物に混ぜてみてください。ハーブの香りがダイナミックに口の中で弾け、体も気持ちもとても元気になります。タイ料理のガパオ炒めをバジルで作るなら、葉先を少量つまんでのせるのではなく、ぜひ2人分で1パックくらい使い、茎も捨てずに全部入れましょう。さらに、ここに同じ量のパクチーも加えれば最強です。香りの強いハーブは単体でなく、合わせて使うと、どちらも負けずどちらも勝たず、拮抗したまま実におもしろい味わいのハーモニーを奏でます。冷奴やトマトサラダにのせるしそとみょうがが、勝ち負けなしで引き立て合う、あの感じです。
ベトナムのフォーや揚げ春巻きは、たっぷりのミントとパクチーと一緒に食べますね。イタリアンパセリ、チャービル、ディル、ミントなど数種類のフレッシュハーブを混ぜ合わせてドレッシングで和えれば、香り高いハーブのサラダのでき上がり。味わいもパワフルで、肉料理の素敵な付け合わせにもなります。
ほかには、セージとイタリアンパセリも意外とよいコンビ。ローズマリーだけはちょっと個性が強いので、単独で使うのがおすすめですが、いろいろなハーブの組み合わせを試して、好きなコンビを見つけるのは楽しいもの。ハーブは仕上げに添える飾りではなく、香り高い緑黄色野菜。たっぷりのハーブの香りをぶつけ合い、清涼感をプラスした料理で、フレッシュなエネルギーを体に取り込み、夏の元気をチャージしてください。

夏の和食に合うワイン

蒸し暑い季節の到来ですね。私はもともとワインが好きで年中よく飲むのですが、夏のお気に入りはなんといってもソーヴィニョン・ブランです。このぶどう品種のもつ、ほどよい酸味とミネラル感、さわやかですっきりした果実香は、日本の蒸し暑い気候にとてもフィットします。私自身、夏の食事のお伴はソーヴィニョン・ブラン1色と言っても過言ではないほど。このぶどう品種の魅力はほかにもあって、いわゆる「グラン・ヴァン(銘醸ワイン)」に使われる品種ではないので、フランス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど世界の各産地のワインが、どれも比較的買いやすい価格帯で手に入ります。

代表的なのはフランスのロワール地方。サンセールやプイィ・フュメなどが最も有名ですが、その周辺にもおいしい白ワインを作る村がたくさんあり、私はこの地域が世界のソーヴィニョン・ブラン種ワインのトップだと思っています。有名なボルドーワインの白もソーヴィニョン・ブランがベースで、これもとても魅力的。また、最近とてもおいしくなっているオーストラリアやニュージーランド産のソーヴィニョン・ブランは、フランス産とはまたちょっと違ったトロピカルで華やかさのある香りと味わいが特徴です。価格も親しみやすく、1000円台でかなりおいしいものが買えるようになっています。

そして、これらの白は日本の食事、特に、夏に食べる和食にとても合わせやすいのです。試しに、薬味をたっぷり添えた豚しゃぶやゆで豚、冷奴、それから鶏天、焼き魚、鯵のマリネ、あっさりめの南蛮漬けなどに合わせてみてください。みょうがや大葉などの薬味やポン酢などの柑橘系の酸と、ソーヴィニョン・ブランのもつ酸味が、意外なほどぴったりくることに驚かれると思います。今度ワインを買いに行くとき、ぜひソーヴィニョン・ブランを探して、そして和食に合わせてみてください。とても楽しいですよ!

最新情報、6月15日号

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6月も半ばとなり、梅雨真っ盛りの季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
毎月15日に、上田淳子の活動の最新情報をまとめてお知らせしています。

雑誌掲載
5月25日発売『暮しの手帖』100号(暮しの手帖社) 
特集「16人のくり返しレシピ」
6月1日発売『オレンジページcooking 夏』(オレンジページ)
特集「自家製 冷凍カレーの作り置き」
6月7日発売『大人のおしゃれ手帖』7月号(宝島社)
特集「健康増進赤身肉レシピ」
6月21日発売『きょうの料理 ビギナーズ』7・8月号(NHK出版)
「ハレの日ごはん」連載中!
7月9日発売『栄養と料理』8月号(女子栄養大学出版部) 
特集「つめたいおやつ」

次回のお知らせは7月15日の予定です!

6月は梅仕事でスタート

日本の家庭には、昔から作り続けられてきた伝統の保存食があります。季節ごとに自然の恵みを保存して、長期間楽しめるように工夫する暮らしの知恵。これから旬を迎えるのは梅、新しょうが、らっきょうですが、これら「3点セット」のうち、梅は特にさまざまな使途があります。果実の保存食はトップシーズンにしか作れないものなので、旬の時期にぜひトライしていただけたら、と思います。

梅を使った保存食といえば、何が思い浮かびますか? 梅干、梅酒、梅みそ、梅ジャム、梅シロップ……いろいろありますが、私は、初心者の方がいちばん気軽にトライできるのは梅酒だと思っています。たとえば、梅干を家庭で作るには実際かなりの手間がかかりますし、しっかり塩分を効かせないと保存が難しいため、今主流となっている減塩タイプや甘みを加えたものを作るのは至難の技。昔ながらの塩っぱい梅干も、それはそれでおいしいものですが、なかなか気軽に作るという感じではないですね。

その点、梅酒は材料もプロセスもとてもシンプルです。保存瓶に梅と氷砂糖を交互に入れてお酒を注ぐだけで、夏の終わり頃にはエキスが滲み出たおいしい梅酒に。ポイントは瓶も梅もきれいに洗ってしっかり乾かすことだけ。瓶はアルコール度の高いお酒か酢で内側を拭いて乾燥させ、梅はヘタをきちんと取り除いてくださいね。3、4ヶ月後から飲めますが、できたら半年以上おいたほうがおいしいので、我が家では毎年、次の年に飲む梅酒を仕込み、保存瓶の中の梅酒が残り少なくなった初夏、それを別の瓶にあけて、また新しく作るというペースで20年以上楽しんでいます。今年からは大学生の息子が仕込み係になりました。

果実酒用のブランデーやホワイトリカーのほかに、日本酒で仕込む梅酒もおいしいものです。梅1kg、日本酒1升、氷砂糖600〜800gくらいの割合で、作り方は同じ。日本酒ベースの梅酒は割らずにそのままかロックで飲むのがおすすめです。お酒が飲めない人は梅と砂糖だけで作る梅シロップもいいですね。また梅酒に浸かっていた梅は、写真のような梅酒ゼリーに仕立てたり、刻んでフルーツケーキに焼き込んだりしても楽しめます。小さな可愛い青梅が出てきた今が作りどき。初めての方もぜひ、楽しい梅仕事にトライしてみてください。

J-WAVE「Good Neighbors」オンエアリンクのご案内

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本日午後、J-WAVEの番組「Good Neighbors」に上田淳子が出演し、
ナビゲーターのクリス智子さんと、20分ほど料理に関するお話をしました。
そのときのオンエアが5/30までの1週間、
radiko タイムフリーの該当リンクから聴けますので、
よろしければお聴きになってみてください!