『かんたん仕込みですぐごはん』の活用方法

今回は、3/2発売の新刊『仕込みと仕上げ合わせて最短10分! 帰りが遅くても かんたん仕込みですぐごはん』のお話をします。

この本は、保育園児の母である編集者、中学生の母であるライターさん、そして私の3人の「働く母チーム」で作った一冊です。一年365日、働きながら毎日のごはんを作らなければならない人たちのために役立つお料理の本が作れないだろうか? そういう人たちのためには、何が一番役に立つのだろう? と議論を重ねました。

毎日忙しく、時間がないところで作らなくてはならない、時短メニューも作りおきもひと通りやってみた。でも何かいまひとつ決め手に欠ける……最もバタバタする時間帯、夕方〜夜の作業をラクにするには、という切実な問題を考え、「レシピを分割」することを思いつきました。ひとつの料理の作り方を、前半と後半に分けるのです。つまり、朝のうちに先にやっておく作業=「前仕込み」と、夕方から夜の帰宅後にする作業=「後仕上げ」です。

どこで分けるとおいしくできて、しかもわかりやすいか? も重要なポイントでした。これは時間だけではなく作業の内容に関わるので、料理によってかなり異なります。研究した結果、「前仕込み」と「後仕上げ」のボリュームの比率を、以下の3種類に決めました。
「前2:後8」 前仕込みが軽め、後仕上げがしっかりめの料理。朝忙しく、夜ある程度時間があるときに。
「前5:後5」 朝も夜の作業量がだいたい半々に分けられる料理。
「前8:後2」 前仕込みをしっかりめにし、後仕上げは火を入れるなどですぐできる料理。帰ったらすぐに食べたいときに。
比率が8のほうでも、短いものはたった10分、長くても20分程度なので、どうぞご安心を。

本のタイトルを考えるときに「分割レシピ」「リレーレシピ」「シェアレシピ」などの案も出たのですが、この本を使いながら、まさに家族でシェアして、リレーしながら料理を作ってもらえたらいいなと考えています。たとえば、前仕込みを終えて冷蔵庫に入れた途中の料理の写真を撮って家族にシェアし、後仕上げのレシピとでき上がり写真を冷蔵庫に貼っておいて、その日、先に帰宅した家族に後仕上げをお願いしてみるのはどうでしょう。これを習慣づければ、お料理が得意でないご家族でも、楽しくごはんが作れるようになるのではないでしょうか。

この4月から保育園にお子さんを預けて仕事に戻るお母さん、毎日のごはん作りに苦労している働く女性たちのごはん作りの道しるべ、そして、転ばぬ先の杖にしていただけたら、うれしいです。

仕込みと仕上げ合わせて最短10分! 帰りが遅くても かんたん仕込みですぐごはん

上田淳子著
2019年3月2日発売 世界文化社刊 ¥1,400+税
週末の作りおきに疲れたら、「かんたん仕込み」でごはんを作ってみてはいかがでしょうか。仕込みといっても、面倒な作業は一切なし。すべて5〜15分でできるので、忙しい朝または前夜でも、苦になりません。「切ってあえるだけ」「さっと加熱するだけ」「レンジでチンするだけ」の副菜や簡単な汁ものも紹介しているので、この一冊で献立が作れます。毎日の晩ごはん作りに奮闘しているみなさんに向けて、双子の子育てと仕事の両立を経験を活かしたアイディアをお届けします。これを活用すれば、料理が本当にラクになります!

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大人世代の「体を大切にする食べ方」

ある程度年齢を重ねてきて、健康を保ち、体をととのえるための「食べ方」があるんだな、とわかるようになりました。

30代後半や40歳を過ぎたあたりから、「この不調、なんだろう」と思うようになり、50代を過ぎて「ああ、もう以前とは違うんだな」と気づく。その10〜15年を乗り切るために、美容や運動を心がけることももちろん大切ですが、もしかしたら最も気をつけるべきは、食習慣の見直しなのではないかと思うのです。徹夜をしたり、1日1食や2食のいわゆる「ため食い」や、たまのごほうびにたくさん食べたり飲んだり……などということをしても、駆け抜けてこられた若い頃。でもある程度の年齢になると、体に栄養を「コンスタントに与える」ことが、実は自分の健康のためのいちばんのごほうびになるのではないでしょうか。

私自身、朝食をきちんと食べていたのはいつだろう? と考えると、それは学生時代にまで遡ってしまいます。社会人になるとコーヒーと何かをつまむだけとか、家で仕事をするようになっても、栄養バランスのよい朝ごはんとお昼ごはんを意識してとっていたとは言えないのが事実。それでも「1日3食食べる」ことだけはなんとか守っていて、そのおかげで健康体を保つことができていたのかなと思います。でも、周囲の若い人たちに聞いてみると、1日2食はざらで、下手すると1食だけしかきちんと食べない、という人、特に女性がとても多いんですね。子育て中のお母さんや仕事を持つ女性が、そんな食べ方で大丈夫かな……と心配になります。

どんなに忙しくても、ダイエットが気になっても、食事を抜くとか、「○○だけ」という食べ方にいいことはありません。たとえば、それほど難しくない、こんな2つのルールを守ってみるのはいかがでしょう。
1. さほど体に悪くないものを、1日3度ちゃんと食べる
(控えめに言っています。「体にいいもの」ならもちろんベスト!)
2. 毎回の食事に、「炭水化物」「蛋白質」「野菜か果物」の3種類を含める

3度食べることを習慣づければ、ドカ食いになることはありません。忙しい朝なら、「パンと卵と果物」「シリアルとヨーグルトと果物」「ごはんと納豆とミニトマト」「ごはんとかまぼこと白菜の漬物」でじゅうぶん。「マドレーヌとカフェオレと果物」でも、ちゃんと3種類入っています。グリーンスムージーも、バナナとはちみつを入れれば3種類。もしお昼ごはんにおにぎりしか食べる時間がなくても、買ってきたサラダや野菜ジュース、チーズちくわでもいい、3種類揃うように組み合わせを工夫して、この最低限のルールを守ってみてください。それが実は健康と美容によく、体のためにもいちばんのごほうびになる、というのが、歳を重ねた私の実感です。

自分の体はもちろん、子どもたちにも「1日3回ごはんを食べる」習慣をすり込んであげることは、嫌いな野菜を食べさせたり、好き嫌いをなくしたりすることより、もしかしたら大切なことかもしれません。コンスタントに食べて、自分で自分の体をケアできる大人に育てるのも、親が与えてあげられる重要な習慣づけなのだと思います。

来月2日に開催される、素敵に歳を重ねる世代のためのセミナー「Aging Gracefully フォーラム 2019女性の健康と美を考える」に参加し、「食べてカラダを整える AG世代の健康レシピ」というテーマでお話をさせていただくのですが、今そんなことを考えながら、当日に臨みたいと思っています。ご興味のある方は、ぜひ聞きにいらしてくださいね。(詳細はこちらへ。2月20日までお申し込みができます

最新情報、2月15日号

Category: What's New?

立春を過ぎ、一歩一歩春へと近づいていく時期になりました。
毎月15日に、上田淳子の活動の最新情報をまとめてお知らせしています。

雑誌掲載
発売中『きょうの料理 ビギナーズ』3月号(NHK出版)
特集「うれしい朝テク弁当」

発売中『クロワッサン』2/25号(マガジンハウス)
特集「がんばらない家事のコツ。」
紙包みラクチン料理をご紹介しています。

3月上旬発売『四季dancyu 春の食卓。』(プレジデント社)

書籍発売
3月2日発売『仕込みと仕上げ合わせて最短10分! 帰りが遅くても かんたん仕込みですぐごはん』(世界文化社)
Amazonで予約が始まっています!

イベント
3月2日、有楽町朝日ホールで開催される「Aging Gracefully フォーラム 2019女性の健康と美を考える」に、パネラーとして登壇
美容や睡眠、そしてもちろん食など、素敵に歳を重ねる世代が気になるテーマが満載のセミナー。
15:00〜16:00のセッション3「食べてカラダを整える AG世代の健康レシピ」で、モデルの浜島直子さん、大塚製薬の西山和枝さんとともにお話をします。
詳細とセミナー参加方法については、こちらをご覧ください(2月20日締め切り)

次回のお知らせは3月15日の予定です!

塩糖水漬けでお肉をおいしく

発売中の『暮しの手帖』98号の特集、「塩糖水漬けでお肉をおいしく」を担当させていただきました。

「塩糖水(えんとうすい)」とはその名の通り、塩と砂糖を溶かした水のこと。昨年秋発売の共著『暮しの手帖別冊 これで よゆうの晩ごはん』でもご紹介した方法なのですが、これが際立って使える!ということで、さらに詳しくご紹介しています。

この「塩糖水」にお肉を漬け込むと、まず塩によって塩味がつき、肉の中の保水力がアップします。砂糖にも保水力をアップさせる力があり、さらに肉をしっとりとした食感に変えてくれます。そして水に漬かっているため、水分をたっぷり補いながらその工程が進んでいきます。つまり、肉に適度な塩味がつき、水気が逃げないのでかたくならない、とても理にかなった方法というわけです。

塩糖水から取り出した肉は、水気を拭いて焼くだけでシンプルなおいしさ。もちろんしっとりジューシー。パサついてかたくなりやすい豚もも肉や鶏むね肉、ささみなどは最適です。漬け込んだ鶏むね肉を薄切りにしてしゃぶしゃぶにしたり、そのままチキンカツにしたり、クリーム煮にしたり。鶏ささみは蒸してサラダ仕立てもいいし、鶏天もサクサクジューシーな絶品に仕上がります。塩麹に漬けた肉もおいしいですが、塩糖水は味にクセがないので、より汎用性が高いのもメリット。いい塩梅に漬かった肉は、水を抜いて冷蔵庫で4日ほど保存可能。日持ちするのもうれしいところです。

「塩糖水」を思いついたきっかけは、若い頃に働いていたフランスのシャルキュトリー(豚肉加工店)で、ハムを仕込むときに使う「ソミュール液」。濃い食塩水にスパイスやハーブが入っていて、肉を漬け込むと深い味わいと食感がプラスされるのです。これを他のお肉でやってみたらどうなるだろう? と、いろいろ試行錯誤して、今回ご提案した内容になりました。

ちなみに、「塩糖水」の名付け親は、暮しの手帖の編集の方。『暮しの手帖』の後ろの方に「試作室から」というレギュラーページがあるのですが、98号では私が登場して、裏話をご披露していますので、よろしかったらご覧ください。ご感想があれば、ぜひ編集部に送ってくださいね。

冷蔵庫に塩糖水漬けのお肉があれば、疲れて帰宅した夜も、取り出して焼いて野菜をちょっと添えるだけで、おいしくヘルシーな一品があっという間に完成。塩と砂糖を入れて振り混ぜただけの液体が、お肉料理をぐっとおいしく、ラクに、楽しくしますよ!

シンプル粕汁で風邪予防

冬真っ盛り。空気が乾燥する今の時期は、風邪やインフルエンザが猛威を振るいます。私はこの季節、温かい汁物を食卓に欠かさないのですが、喉を潤し、体を温める汁物は、毎年かなり風邪予防に効果を発揮している実感があります。

先日仕事で大阪に行った際に、明治時代から営業している、以前から気になっていたある有名な食堂でごはんを食べました。かやくごはんと焼き魚と粕汁を注文したのですが、この粕汁の具が、潔いほど少なくてシンプル。でもおだしがとびきりおいしくて、目から鱗が落ちる思いでした。

スープや汁物というと、今はそれさえ食べれば栄養がとれる具だくさんのものが主流で、私自身もこのところ、家で作る汁物はいつも具材をたっぷり入れていました。でもこの粕汁に出会って、いつも具だくさんにすることにこだわる必要はないかも、と感じました。和のスープに限っては、おいしいだしを効かせたベース、つまり汁をたっぷり味わうタイプをもっと楽しんでもいいのではと思ったのです。

たとえば、濃いめにとったかつおだし(多めのかつお節を使って長めに煮出してOK)に大根と油揚げを入れ、酒粕をたっぷり溶いて、薄口しょうゆで味をつけたシンプル粕汁はいかがでしょう。

濃度があってアミノ酸がたっぷり含まれたひと椀は、心も体も温めてくれる冬の極上スープ。だしに昆布を加えれば味わい深さが増しますし、具材ににんじんやこんにゃくを加えればさらに本格的に。具材は1、2種の野菜だけでも手軽でおいしいです。いつものお味噌汁に酒粕を溶き入れるだけでも、体の温まり方がだいぶ違います。

冬場は具だくさんの汁物に加え、あえて具を少なめにしたシンプルな汁物、濃いめのだしに酒粕や味噌を溶くだけの気軽に作れる汁物をレパートリーに加えて、両方を使い分けると楽しいのでは。栄養たっぷりの温かいスープを毎日の定番メニューにすれば、ひき始めの風邪もどこかに飛んで行き、これからの寒い数ヶ月をきっと元気に乗り切れるはずです。

最新情報、1月15日号

Category: What's New?

2019年最初のご挨拶ですね。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
毎月15日に、上田淳子の活動の最新情報をまとめてお知らせしています。

雑誌掲載
kodomoe』2月号(白泉社)特集「毎日食べたい 簡単2食材鍋」発売中

TV出演
2月1日(金)19時〜 読売テレビ「大阪ほんわかテレビ
VTR出演で、『並べて 包んで 焼くだけ レシピ』(主婦と生活社)をご紹介いただきます。

2月11日(月)21時〜 NHK Eテレ「きょうの料理
「レパートリーに加えたい あったか肉おかず」のテーマで、
ママンの豚キャベツ煮込みをご紹介します。
再放送 翌12日(火)11時〜

書籍製作中
2019年刊行予定の書籍の準備も着々と進んでいます。
2冊は撮影が終わり、今後動き出すプロジェクトも数本。
内容や発売時期は決まり次第、こちらでお知らせします。

次回のお知らせは2月15日の予定です!

祖母のおせち料理

みなさんのご家庭では、お正月に何を召し上がりますか?

この時期いろいろ話題になるおせち料理ですが、「自宅で作る」「購入する」という選択肢で語るものではなく、大事なのは今も昔も、新年を迎えるにあたって普段とは少し違う料理を用意し、家族や親しい間柄の人たちと食卓を囲んで食べるということなのかな、と私は思っています。

そんな考えは、私の祖母のおせちにさかのぼります。私の実家は代々、神戸出身なのですが、あるときふと、お正月料理にも地方ならではのオリジナリティがあるのではと思い、親世代に尋ねてみたことがありました。両親は戦争の只中に育った世代で、子どもの頃に家族でおせち料理を囲んだ記憶はないとのこと。ではその上の世代、祖父母の時代はどうだったのかというと、父より年上の伯母が当時のことを覚えていて、祖母の料理のことをいろいろ教えてくれました。

祖母の用意するお正月のお重の中には、もちろん黒豆や数の子、ごまめなど定番の品々もありましたが、メインのごちそうとしていつもたっぷり入っていたのが、ハムやソーセージだったのだそうです。時は大正時代の終わり頃。味噌問屋の長女に生まれ、会社員の祖父に嫁いだ祖母は、雑誌『主婦之友』の料理ページを見ながら、子どもたちに手作りのカスタードクリームを使ったおやつを作ってくれるようなお母さんだったそうです。当時から神戸にはパン屋さんやデリカテッセンなど、ヨーロッパから入ってきた新しいお店がたくさん軒を連ねており、若い主婦であった祖母は、そんなハイカラな神戸の街を歩いて、ごひいきのハム屋さんを見つけたのかもしれません。デリカテッセンのショーケースの中で、キラキラ輝いているおいしそうなハムやソーセージ。そんなお気に入りのごちそう料理を、家族とお正月に囲むおせち料理のとっておきのメインに据えた、祖母の思いが伝わってきました。

その影響か、私も家族と囲むおせちには、肉料理をたっぷり入れます。ミートローフや鶏ひき肉を使った松風焼きなど、冷めてもおいしい肉料理は、我が家のお正月に欠かせません。そしてもちろん、ハムやソーセージも。年始に家族や大切な人と囲む食卓には、みんなが大好きな、ちょっと贅沢なおいしいものを、こだわらずに選べばいいのではないでしょうか。そんなことを思わせる、懐かしい祖母の思い出です。

最新情報、12月15日号

Category: What's New?

年末に向けて、いよいよ慌ただしくもにぎやかな数週間となりました。
毎月15日に、上田淳子の活動の最新情報をまとめてお知らせしています。

雑誌掲載
dancyu プレジデントムック 肉好き(肉好きに捧げる肉好き12人衆による感動レシピ48)』発売中
四季dancyu 冬の食卓。』発売中

この秋の既刊、いずれも大好評発売中です
フランス人がこよなく愛する3種の粉もの。』(誠文堂新光社)
暮しの手帖別冊 『これで よゆうの晩ごはん』(暮しの手帖社)
並べて 包んで 焼くだけ レシピ』(主婦と生活社)
子どもはレシピ10個で育つ。』(光文社)

来年刊行予定の書籍の準備も着々と進んでいます。1冊は撮影が終わり、もう1冊は現在撮影の真っ最中。
2月にはNHK「きょうの料理」の出演を予定しています。
内容や発売時期、放映日などが決まり次第、こちらでお知らせします。

次回のお知らせは1月15日の予定です!

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